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あーつーいー!!
ん~う゛ぅ~
項垂れる暑さが体力を奪っていく夏休み…
無事にテストを満点で学年1位を獲得した俺…
なにも頑張ってないのだけど功労賞が授与され得点で旅行券が渡された…
「…ぅ~あー」
「眞白何を項垂れてる」
ちなみに今はパパと家に戻ってきてます。
パパは暑いのを我慢しながら俺のために冷房をつけず、団扇を扇いでくれている。
「旅行…パパと行きたい」
「パパも行きたいが…
仕事があるからなぁ…」
そうだよね…夏休みでもパパは忙しい身だもん。
「ぅん…」
「眞白ごめんな…」
頭を撫でられながら申し訳なさそうに謝ってくる
「フルフル…パパは悪くないよだってパパが居ないと困る人が沢山いるからね…
俺が独り占めできるわけないもん。」
小さい時なら我が儘を言って引き留める事が出来たが…今はもう小さい子供じゃない。
ちゃんと…親ばなれしないといけない時期…
でも、今は出来ないよ。
「眞白…パパを独り占めしたいときに言わなきゃいけないのがあったよな?」
っ!!
「パパ行かないで…ずっと一緒にいて!」
ぎゅっとしがみつきながら言えばパパはよしっと言って何やら電話をしだした。
「私だ、1週間休む事にした…何かあれば東に連絡してくれ」
言うだけ言って電話を切っていたが…電話の向こう側の人達はパニック状態…
何か叫び声が聞こえた気がした。
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