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一人機内で歯を食い縛り顔を隠すように膝に埋め座り込んでいたら、乱暴な手つき…
だけど、何処と無く優しい手つきで頭を撫でられた。
突然の事で肩が跳ね上がり心臓に悪かった。
けど…泣けてくる…
「あんなやつらほっとけ馬鹿…眞白が一番な事なんか理事長の部下なら肝に命じておけよ。
っなぁ、白蜜眞白君もそう思いませんかぁ?」
がしがしっと撫でながら冗談混じりに言いながら励ましてくれるのは、
一番面倒事を嫌う
でも俺を理解してくれる柴ちゃんだった。
聞いてたんだ…
聞かれてたんだ…
情けないなぁもぅ…
何で…俺は、こんなに迷惑ばかりをかけてしまうんだろうか…
「っぅ…柴ちゃんっ」
だけど、その優しさが嬉しい。
自分はちゃんと必要にされてるんだ…
自分はまだ息をしてるから…心臓が動いてるから心配だってしてもらえる
迷惑もかけられる。
悲観的な考えばかりしか頭に出てこないけど…
生きてる…
まだ、生きてるんだって実感できる。
リスカ見たいに自分を傷付けるみたいに、俺は、人を巻き込んで自分が生きていた証しと傷跡を刻んでるみたいだ…
「俺、ちゃんと良い子になるから、柴ちゃん…っ俺の病気治してよっ…」
まだやりたいこととか沢山あるんだ…
学校を卒業したら、働きたい。
大人なったらお酒を飲んでみたい。
パパに初給料で何かプレゼントしたい。
生徒会の皆と過去を振り返りながら笑ったり冗談を言い合いたい。
柴ちゃんや森ちゃん志楼そしてパパ達とずっと、
ずっと、ずっと一緒に…
いたいっー
生きたいよ…
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