Adviser

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「もしかして、教師?」 「うん、そうだよ。 だから待ってるんじゃん」 「ふむっ 卒業してしまえば大丈夫だもんな? 」 「だろ? 下手に告っても振られて意味ないし‥ 俺は今日から作戦に移るんだよ」 「作戦?」 「あぁ。 今日から恋愛相談を持ちかけたんだ」 「恋愛相談?」 「うん。 お悩み相談箱に手紙を入れて依頼したんだよ」 「へぇー ハル、頭良い! それなら理由なしに会えるじゃん」 「だろ? その方が効率いいじゃん」 「うーむ。 でも告白はいつすんの?」 「そうだなぁ‥ 卒業式の日かな?」 「ふぅーん? やっぱそうなんか」 「まあ、まだわからない。 俺が我慢出来れば卒業式」 「ふむっ 内容は理解した」 陽人と尋が二人でコソコソ話していると、巧はキョトンとした顔をしていた。 「二人して内緒話か!? 俺との友情は?」 「巧とハルって親友なのか?」 「そうだっけ、巧さん?」 「ノー!? 何でそうなるんだハル! 俺とお前の仲だろ」 「どんな仲? よく分かんないんだけど、とりあえず飼い主とペットってトコ?」 「うっ‥ それもいいかもしれん」 巧が真顔でそんな台詞を吐いていると、陽人と尋はまた二人で仲良く話し始めてしまった。 「なぁ‥ その女って、美人?」 「かなり極上だよ。 生徒にモテるからな」 「ふぅーん? まあ、それなら大丈夫か」 「何が?」 「ハルに釣り合う女じゃないと駄目じゃん?」 「俺は別にそんなんで選んでるわけじゃないんだからな」 「ふぅーん? じゃあ、別の理由か」 「まあな」 陽人はフッと笑うと、尋は美雪をチラッと見つめてニッコリ笑う。
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