村原 恵 (旧姓:佐藤) 29歳の章

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何も反応しないと可哀想なので、一応反応してあげた恵… 仕方なく場所を移動し、近くのファミリーレストランに入る二人。 面白く無い様な顔でランチセットを頼む努… 「あんたそんなにあの店行きたかったの?」 恵がなだめるように話し掛ける。 「…だって… 恵が行きたがってたろ?」 「……え? 私…?」 「ほらこの間…サチエと『ジュンペロン』の話ししてたじゃん…」 『ジュンペロン』とは、先程臨時休業の張り紙の有ったパスタ屋の事である。 「あー… その話し聞いてたんだ?」 「…うん、まぁ…なんとなく聞こえた」 「ふ~ん…」 そう言いながら恵はニンマリと微笑む… 「な…何だよニヤニヤして…」 「別に~…」 恵はテーブルの上のグラスを手に取り、一口水を飲み話を続ける。 「それよりさ…ジュンペロンって何語なんだろ?」 「まぁ…パスタ屋だからな… インド語?ん?インド語ってあるの?」 「てゆーか…なんで パスタ=インド なのよ!?カレーならわかるけど!」 「………ええ!?えええ!!?? インドじゃ無いのぉ!?」 恵はこの後腹がよじれる程笑い転げた。 実は恵はジュンペロンには全く興味がない。 …いや、正確には無かった…
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