不可思議な力

1/4
90人が本棚に入れています
本棚に追加
/296ページ

不可思議な力

「彼、卯月登の能力は【No.9接着(ボンド)】の力。精神力により対象を接着する 恐らく能力のランクとして最低に近い。まあ、こればかりは運なので仕方ないですね… ある意味初戦の相手が彼でよかったです。あの力は見極める必要がある」 「くっくっ!確かに大した防御力だが、お前はそこから動けねえ!!だろうが!?」 「動けなくても、お前を殺せるけどな」 「言うじゃねえか、ガキが!!」 ギュルルルルッ!! ねじりを加えたドリルのような尖端が作られ、卯月を襲う 卯月はそれをかわし、側面から攻める 当然側面からも盾を出せる晄斗 「たかが接着の力では、あの力は破れませんね…絶対に」 「なら、上だ!!」 飛び上がり上から突き刺そうとする卯月 ズドッ! 下から槍のように液体が卯月の腹を貫いた 「お前…おもしれえくらい口だけだな」 卯月は血を吐きながら空中で足をばたつかせもがいている 黒い槍により浮かされている状態の卯月を、冷たい瞳で見つめながら晄斗は笑った 「ハハハッ…今どんな気持ちだ?」 「っぐぇ…助っ…けて」 「嫌だ」 ズドン!! もう一本槍を作り、肩に突き刺す 「答えろ。お前の力は何だったんだ?」 「た…助ヶて…」 「答えろ」 「せっ…ちゃく…ボンドの力で…す…」 「なるほどな。だから足が地面にくっついて動かんわけか…」
/296ページ

最初のコメントを投稿しよう!