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不可思議な力
「彼、卯月登の能力は【No.9接着(ボンド)】の力。精神力により対象を接着する
恐らく能力のランクとして最低に近い。まあ、こればかりは運なので仕方ないですね…
ある意味初戦の相手が彼でよかったです。あの力は見極める必要がある」
「くっくっ!確かに大した防御力だが、お前はそこから動けねえ!!だろうが!?」
「動けなくても、お前を殺せるけどな」
「言うじゃねえか、ガキが!!」
ギュルルルルッ!!
ねじりを加えたドリルのような尖端が作られ、卯月を襲う
卯月はそれをかわし、側面から攻める
当然側面からも盾を出せる晄斗
「たかが接着の力では、あの力は破れませんね…絶対に」
「なら、上だ!!」
飛び上がり上から突き刺そうとする卯月
ズドッ!
下から槍のように液体が卯月の腹を貫いた
「お前…おもしれえくらい口だけだな」
卯月は血を吐きながら空中で足をばたつかせもがいている
黒い槍により浮かされている状態の卯月を、冷たい瞳で見つめながら晄斗は笑った
「ハハハッ…今どんな気持ちだ?」
「っぐぇ…助っ…けて」
「嫌だ」
ズドン!!
もう一本槍を作り、肩に突き刺す
「答えろ。お前の力は何だったんだ?」
「た…助ヶて…」
「答えろ」
「せっ…ちゃく…ボンドの力で…す…」
「なるほどな。だから足が地面にくっついて動かんわけか…」
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