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給湯室の話は 半分くらい 真実だった。 誰にも知られていないとまでは、思っていなかったが、あそこまでとは。 彼とは、大学時代からの付き合いだった。 卒業してからは 結婚を考えた付き合いをしてきた。 少なくとも、私は。 ある日 私を会社まで迎えに来て、私がロビーに行く数分間で、受付嬢に落とされていた。 彼と受付嬢との恋は、長く続かなかったが、私との付き合いは 永遠に終わった。 私は 彼を赦せなかったのだ。 彼には 何度か やり直したいと言われたが、無理だった。 その後は、恋をしても長く続かなかった。 原因のひとつは、仕事。 ふたつめは、恋する相手が既婚者になってきたのだ。 不倫は 良くないが、恋はしたかった。 そして ときめく相手には 妻子があった。 だから 給湯室の彼女たちは 正しい。 私は 寿退社は出来ないだろう。
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