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…
オレ、鷹里イタルの人生初のキスは小4の時。
いつもと同じように、親友のユキと河原を自転車でガンガン走っていた時のこと。
後方を走っていたオレの前輪が、ユキの後輪に当たってしまった。
「ギャーーー!!」
二人で自転車と一緒に河原をゴロゴロと転げ落ちた。
…気付くと。
オレはユキの上に乗っかっていて、口と口が合わさっていた。
ぷにゅっとした柔らかな感触。
その後二人で、
「オェーッ」
とか言いながらバレーの練習場所へ急いだことを、今だに覚えている(しかも奇跡的に無傷だった。あんなに盛大に落ちたのに…)。
まあユキにしてみればそれは犬としたようなもので、回数には入らないのかもしれない。
もしかしたら最悪、忘れてしまってるかもしれない。
でもオレにとっては、宝物のような思い出になってしまっていた。
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