プロローグ

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… 「大宮~っ、おつかれ~」 ノックもなしに突然大宮の部屋のドアが開いた。 「アチッ! アツッ!」 驚いて、吸っていたタバコを思わず落としてしまった。 「ああっ! カーペット!」 「アチアチ」と繰り返しながら、慌ててタバコを拾い上げる。 案の定、カーペットには小さな焦げ跡。 「おまえ… ノックしろって何度も何度も…」 大宮は大きくため息を吐き、副寮長の吉岡を睨みつけたが当の本人は、 「あー、ごめんな」 ハハッと楽しそうに笑って、大宮のベッドに腰掛けた。 ここは私立青雲学園の寮長の部屋。 本来は二人部屋なのだが、今は一人分、空きとなっている。 .
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