女ナポレオン

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 「その素直さに免じてもういっぺんだけ説明するから今度はちゃんと聞けよ」  そうして“五十嵐奏”が何故“女ナポレオン”と揶揄されるのかをナオは知る。  「この学校で、エスカレーターで上がって来る連中の約半分は、五十嵐財閥の下請けとかの会社ばかりなんだと」  「そうなのか?」  「あぁ、それで五十嵐奏に逆らおうものならヤツの一声で親の会社ごと潰されかねない。その恐怖が独裁者“女ナポレオン”としての地位を確立しているんだと」
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