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彼はただ、ひたすらゴクッゴクッと喉を鳴らすのだが、これで何杯目だろうか？
俗に鉄管ビールと呼ばれる未成年者にも飲料が可な、蛇口からコンコンと湧き出る水分で空腹を紛らわせたのは……
「フー……茶腹も一時と言うがとにかく今は気が紛れれば良いか」
そう、彼は今日の夜にはバイト代が入る。
空腹はそれまでの辛抱なのだ。
しかしそれにしても悲しいくらいに何にもない、そこで彼は思う。
無い物ねだりをしても栓のない事だけどせめての保護者からのライフラインがもう少しだけ強化されればと思うのはいけない事かな？ と。
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