女ナポレオン

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 世界三大“せいふく”者……色々と意見はあると思うが、俺はナース、スッチーと女子高生をあげたい。とナオは思い付く。  何故ナオが、そんな厨二の妄想を思うのかと言うと、右を向いても左をみても見慣れた景色と制服ばかりだからだった。  今日は記念すべき高校生活初日……だと言うのに水腹抱えながら小中“ろくさん”と変わらず通い慣れた道を歩み進む俺って一体……と代わり映えのない事にナオは不満を持つ。  激しいビートをタップンタップンとお腹の中で表現しているマイストマックタンクに蓄えられた水のメトロノームに嫌気を覚えながらも、自虐的なボケと突っ込みの自己完結を済ました直後に、これまたウンザリするくらい聞き慣れた声がナオの耳に聞こえてくる。  「おーいナオ、ちゃんと生きていたか?」
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