星の砂

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.  朝食を取らずに私は家を出て学校へと向かった。  初夏の日差しは光を失った私の身体を容赦なく叩きのめすんだ。  生きる屍になど、灯りは必要のない代物であって、寧ろ闇の中でひっそりと息をする生き物の方が今の私には似合っている。  夢も希望も、増してや未来など私の思考から削除されていた。  あの忌々しい悪魔の儀式から解放されたとしても、私の記憶から義父に犯され、その母に覗かれる事実は消える事などない。  そして悪魔親子は私を犯し、覗いたその興奮が醒め止まない内に二人は交尾を繰り返えす。  そんな事が頭を掠めるだけで私は息をする事を忘れてしまい、そのまま歩道に倒れ込んでしまった。 「おい! 大丈夫か」  男の人の声に私はゆっくりと目を開けた。  歩道のアスファルトが視界に入り込むと、声を掛けた男の人が私の顔を覗き込んでいた。 「いやぁー! 触らないで!」  その男の人に両肩を掴まれていた私は咄嗟に叫んで男の人の手を振り払った。 「人聞きの悪いガキだなぁ、倒れ込んだのは君だぞ!」  男の人は罰が悪そうな顔をしながら当たりを見回していた。  悪魔の儀式以来、私の身体は男性に触れられる事を拒絶していたんだ。 「あっ、すみません」 「立てるのか?」 「あっ、はい」  全身に汗を掻いた私はふらふらとぎこちなく起き上がった。 .
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