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「じゃあ愛起こしてくるから、くつろいで待っててよ。」
「あ、それなら私が…」
「いいからいいから。」
「すみません…じゃあ、食器を出しておきますね。」
「それじゃ、頼むよ。」
彼女とのやり取りを終え、そのまま部屋に上がる。あんなに生真面目で献身的ないい子なのに、彼氏がいないどころかいたこともないらしい。
愛によると、言い寄ってくる男全てを断っているらしいが…好きな男でもいるのだろうか?
部屋に着いたおれは部屋を開ける。そこには案の定まだ愛は寝ていた。妹の春香ちゃんはしっかりしてるのに、こいつは…
「おい愛起きろ。飯だぞ。」
「うーん…あと一光年…」
一光年って、意味わかってんのか!?いや、寝言なのはわかるんだが、そんなに寝れんだろ…
「ほら、さっさと起きろ。春香ちゃんも待ってるから。」
無理矢理布団を引き剥がす。するとそこにはなぜか、あってはならないおれの秘密物資があった。
「おおおおまっ、お前っ、何でそれ…」
「んー?へへ…何ででしょう…」
こいつもう絶対起きてるだろ。つーかどうやって探し当てやがった。
「けーちゃんはこういう、巨乳ちゃんが好みなんだねぇ…」
「わぁああああ!!」
午前七時十三分、おれ山岡 圭斗の悲鳴が轟いた瞬間だった。
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