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「「「「いただきます!」」」」
さて、結局母さんがおれのオムライスを食べる事になった今、どうするか…まさかこのまま食べずに登校するわけにもいかないし。
「あ、あの圭斗さん。もし良かったら私の…」
「はいけーちゃん!あーん!」
「おぅっ!?」
いきなりスプーンにすくったオムライスをおれの目の前に持ってくる愛。こいつは恥ずかしげもなくこんな事を堂々と…
「あーん!」
そういえばさっき春香ちゃんが何か言いかけてたな…
「けーちゃんあーん!」
「だぁっ、ちょっと待て!春香ちゃん、さっき何を言おうとしたの?」
「な、なんでもないです。あはは…」
苦笑いを浮かべてる気がするんだが、まあ本人がそう言うならそうしておこう。それより、問題は愛だな。
「圭斗も、今日くらい無理にでも起こしてくれても良いのにさ。」
あっちはあっちで愚痴を…夜勤明けだから気を使ったのに。まあ今日は起こすんだったか。
「けーちゃん!!」
「わかったよ!」
何でこんなにしつこいんだ!?だいたい、人前でやることじゃないだろ、これ!でもやらないとしつこいし…
「…あ、あーん…」
結局恥ずかしながらも食べる事に。うん、我ながらいい出来だ。
「美味しい?」
それは作った俺の台詞じゃないか?というか、まずお前はおれのオムライスを食べてくれよ。
「…春香ちゃん?」
「…はっ!な、何でもないです!」
慌てた様に食事を再開する春香ちゃん。なんかじっと見られてた様な…てか、そんな勢い良く食べたら…
「んっ、んんっ!」
やっぱり。
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