203人が本棚に入れています
本棚に追加
/68ページ
「転校生の東條澪(とうじょうれい)ですね?」
「おう」
「僕は、案内役を仰せつかりました、笹原衣玖と申します」
うん。駄目だね、これは。すぐバレる。
だって俺の答えに素で応答してるしねぇ・・・。いつまで持つのかなぁ。
「なぁ、ここってホモ校・・・なのか?」
「あら、知ってらっしゃるんですか?」
「うん。ここさ、俺の叔父が経営してる学校だから・・・」
ふーん。一応、しっかりとはしてるみたい。
叔父の学校の状態を知ってるなんて、そうはいないんじゃないかな?
でも、叔父が経営してる、は余計だね。
寮まで案内するなか、そんなことを考える。
ってことは、もう既に理事長との話はつけてるのかな?
だとしら、理事長室ではなく寮に案内しろって言ってた意味は繋がる。
「あと、ここって外出禁止だったりする?」
「基本、禁止ですが・・・無断で出てる人結構いますよ?」
あは、俺もそのうちの一人だしね。
特に、ここの生徒会とか生徒の一部は族とかに入ってたりするし・・・まぁ、いいでしょ。
理事長もあんま気にしてないみたいだし・・・。つまりは自己責任って奴?
「そ、そう・・・」
あらかた、こんなんでいいのか?なんて思ってるんだろうな。
でも、いいんじゃないかな?転校生くん的には。
族の総長だから、顔出さなきゃだもんね?
さーてと、こいつ誰に引き渡そう・・・。
寮長に渡してもいいんだけどね、いいいんだけどね?
俺が個人的に好きじゃないんだよおぉぉっ!!
最初のコメントを投稿しよう!