第1章

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「転校生の東條澪(とうじょうれい)ですね?」 「おう」 「僕は、案内役を仰せつかりました、笹原衣玖と申します」 うん。駄目だね、これは。すぐバレる。 だって俺の答えに素で応答してるしねぇ・・・。いつまで持つのかなぁ。 「なぁ、ここってホモ校・・・なのか?」 「あら、知ってらっしゃるんですか?」 「うん。ここさ、俺の叔父が経営してる学校だから・・・」 ふーん。一応、しっかりとはしてるみたい。 叔父の学校の状態を知ってるなんて、そうはいないんじゃないかな? でも、叔父が経営してる、は余計だね。 寮まで案内するなか、そんなことを考える。 ってことは、もう既に理事長との話はつけてるのかな? だとしら、理事長室ではなく寮に案内しろって言ってた意味は繋がる。 「あと、ここって外出禁止だったりする?」 「基本、禁止ですが・・・無断で出てる人結構いますよ?」 あは、俺もそのうちの一人だしね。 特に、ここの生徒会とか生徒の一部は族とかに入ってたりするし・・・まぁ、いいでしょ。 理事長もあんま気にしてないみたいだし・・・。つまりは自己責任って奴? 「そ、そう・・・」 あらかた、こんなんでいいのか?なんて思ってるんだろうな。 でも、いいんじゃないかな?転校生くん的には。 族の総長だから、顔出さなきゃだもんね? さーてと、こいつ誰に引き渡そう・・・。 寮長に渡してもいいんだけどね、いいいんだけどね? 俺が個人的に好きじゃないんだよおぉぉっ!!
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