第1章

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とか考えてる間に、寮長室についちゃったよ・・・。 これは・・・諦めるしかないよね。いーや、諦めない! サッと、こいつを渡しても帰るだけ。帰るだけ。帰るだけだもん。 「ここ、寮長室です」 「わかった」 「では、入りますよ」 俺は意を決したように、寮長室のドアを開けた。 「雨宮さん、転校生を連れて来ました」 「おおー、衣玖じゃねーか。何だ?俺に抱かれに来たのか?」 だから、嫌なんだよおぉぉぉっ!! 「東條くん、こちらが寮長の雨宮卓(あめみやすぐる)です」 「え、こいつが?」 「おい、無視するなよ」 「それでは、後はよろしくお願いします」 転校生に寮長のことを紹介し、早々この場を去ろうとしたら、案の定腕を掴まれ帰してもらえませんでした・・・。てか、掴むなよー。汚らわしい。 「衣玖、無視するなんていい度胸してんじゃねぇーか」 「あの、離して頂けませんか?僕にはこの後行かなければならないところがあるのです」 「ほおー。よくそんな嘘をやすやすとつけるもんだなぁ?」 何なんだよー、もう! 何故かは知らないけどさ、俺にやたらとかまって来んだよ! まぁ、あいつの知り合いだから仕方なく、仕方なーく、かまってやってんの! 「そういえばさ、お前ちゃんと飯食ってるのか?こんな細い身体させやがって・・・」 「さっ、触るな!この変態やろおぉぉぉっっ!!」 しかも、俺が黙ってたらお構いなしに身体をあちこち触ってくんの!! ああ!気色悪いったありゃしない。 ってなわけで、思いきし急所を狙って蹴ってあげました♪(テヘッ 「お、お前・・・」 あ、転校生くんがいるの忘れてた・・・。
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