第1章

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「それで、何故僕のところに?」 「・・・」 「まさか、何の用もなしに僕のところに来たんですか・・・」 うわあぁぁぁ。 一番嫌なパターンが来たよ・・・。 「じゃあ、帰ってください」 「あ?何でせっかく来たのに帰んなきゃいけねぇんだよ」 「邪魔だからです」 お願いだからだんまりやめてよ。 てか、察しろよ。 俺にはやらなきゃいけないことがあるんだよ! 転校生くんのこととか転校生くんのこととか、あとその他もろもろ? それに、久しぶりにお仕事しなきゃマズイんだよー。か、家計が・・・ 「てなわけで、さっさと帰ってください」 「は?」 「ほら、一分一秒も僕は無駄にしたくないんですよ。それともまた、カードを奪って貰いたいんですか?」 てかさ、今思ったんだけど会長のマスターキーで開ければよかったじゃん。 あ、それじゃあプライバシーの侵害か。 「わかった・・・。その代わり、明日の夜・・・空けとけ」 「何故です?」 「それか、俺がお前の教室に出向いてやる」 い、一本取られた・・・。 「いいでしょう。明日の夜は空けときます」 俺がそう言うと、会長は満足そうに笑い、俺の頬を手のひらで一瞬スルリと触って帰って行った。 何だよ・・・。俺は会長が触れたところを片手で触りながら、しばらく暖かな会長の温もりに浸っていた。 よし! 顔をパンパンッと何かを冷ますように叩き、寝室へと戻り、ノートパソコンを弄り始めた。
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