第1章

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東條澪。本名は東条澪。ただ、条を條に代えただけみたい。 UNBREAKABLEの総長。理事長の甥。 そして、東条財閥の次期当主候補。 東条財閥とは会長の西園寺財閥と同じく世界に進出している日本の大企業の一つ。 そのおかげか、過去に何度か誘拐される。 一番大きいのはこれかな? 世間には報道されてないけど、まぁいいでしょ。 澪くんが11歳の時にヤクザと警察まで入り乱れた大事件。 澪くんは8歳の時にも誘拐されたことあるみたいで、きっと強くなりたかったのかわからないけど、9歳ちょい前に裏で暴れ始めた。で、ちょうど9歳の時にUNBREAKABLEの総長に就任っと。 そんで、11歳の時の夜、帰る時にヤクザに捕まった。 澪くんはいろいろ抵抗したみたいだけどやっぱり、暴力や犯罪を仕事としているヤクザには敵わなかったわけだ。おまけに暴れるものだから足などに殺さない程度に何発か銃で打たれたと。 馬鹿だね。これは馬鹿のすること。 だって、そうでしょ?自分が狙われてるのわかってるはずなんだから、いつ何が起きてもいいよう常に準備しとくべきじゃない。それに、暴れれば暴れるほどケガを負うことくらいわからないのかな。 まあ、とにかくこれで合点がいくよ。 俺が銃を向けてもあまり怖がらなかった理由。 でも、やっぱり澪くんは順応性が高いし精神的にも結構強いよ。 俺に銃を突きつけられても、震えてたけど喋れてたし、いや、むしろあれは逆らおうとする目だね。普通なら、トラウマになってもおかしくないのに。 これだけ知っとけばいいかな。 いざという時使うんだ~♪と思いながら座ったまま伸びる。 ふいに携帯の電子音が部屋に鳴り響く。 「もしもし?臣何の用?」 ー「第一声目がそれか・・・」 「何?文句ある?」 ー「いーや。別に」 「そう。で、何の用?」 携帯にかけて来たのは俺の知り合いの一人、在禅臣(ざいぜんおみ)。
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