未来ーただの現実

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「また、五年後も来よう?」 一人だけで、まさかここにくるとは思ってもみなかって。 確かにあの頃、俺達は、不確かな未来に希望を抱いていた。 そして、不確かな未来に望みと言う希望も抱いていた。 けど、俺達の関係は確かなものでは無くて、もしかしたら、未来への希望よりも、確かではなかったかもしれない。 「さっみー…」 風が冷たかった。 春夏秋冬、毎日見ていたこの木も今じゃ、素っ裸だ。 ふと空を見上げれば、二人で描いた未来の絵によく似た、真っ青な空が続いていた。
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