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「あ? タツヤっつったか? おめぇもだろうが!」
グラントが決して嫌いではない生徒を叱る教師のように叱咤する。が、そこに軍人にあるような厳格さや圧迫感はない。
グラントの人柄もあるが、当然といえばだ。彼等はEUSTに「マグメル」から傭兵として雇われた身だ。先輩、後輩の関係はなくはないが部下、上司の関係はない。
いや、あった。そういえば隊長だった。
「とにかく、ここは戦場だからな。ビビったり軽い気持ちでいたら簡単に殺されちまうぞ」
先程までとはうってかわって、そのグラントの言葉には説得力があった。
そう、もうここは戦場なのだ。
しかし、ではなぜ今、こうしてだらだらと話しているかというと、それにも一応理由があった。
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