出会い

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「す、すいません」 あぁ、なんて恥ずかしいんだろう。一人でボーッと突っ立っていたなんて! 顔から火がでるとはこの事だな・・・ と、思いながら鞄からでた本や荷物を慌てて拾った。 「俺も拾うよ。」 いいですよ! という前にもう彼は私の散らばった荷物を集めていた。 名札を見ると、『長野原』 と書いていた。 彼の髪は少し茶色で優しい顔をしていた。 長野原・・・くん・・・ 正直、嬉しかった・・・ 呆然とする私に誰も声をかけなかったのに。 彼は違った。 避けるようにして見捨てられる私を助けてくれた。 「はい、どうぞ。」
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