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「小谷、大丈夫か!?」
「すいません。大丈夫です。ちょっと立ちくらみがしただけですから。」
そう言って立ち上がろうとした私を、三島部長が止めた。
「無理するな。顔色が悪い。越山は小谷のミスを直しておいてくれ。佐藤は自分の仕事に戻りなさい。」
「「はい。」」
2人が三島部長の指示に返事をした次の瞬間…。
えぇーーーっ!!
私は三島部長にお姫様だっこをされたのだ。
「み、三島部長!?」
「医務室に連れていく。」
「自分で行けます。」
「また倒れたりしたら大変だ。大人しくしていなさい。」
は、恥ずかしい…。
職場の人間が全員見ている中でのお姫様だっこなんて…。
三島部長、重いのにすいません…。
私は心の中でずっと、三島部長に謝り続けた。
医務室に入ると、ベッドに寝かされた。
そして三島部長は棚から体温計を取り出し、私に差し出した。
「一応、計ってみなさい。」
私は体温計を受け取り、脇に挟んだ。
私が体温を計っている間、三島部長は棚の中を探していた。
そして何かを取り出して持ってきた。
どうやら、ジェルシートのようだけど…。
私、多分熱はないと思うんですが…。
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