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三島部長は袋からジェルシートを1枚取り出すと、私の額に貼った。
「頭、痛くないか?」
「え?頭ですか?別に、大丈夫ですけど。」
「机でぶつけていたから、念のため貼っておきなさい。」
あぁ!
そういえば、頭ぶつけたんだった。
本当に軽くだったから忘れてたよ。
部長は心配して、冷やすようにジェルシートを貼ってくれたのか。
湿布の方がいいような気がするけど、おでこだからジェルシートにしてくれたのかもしれない。
ピピッピピッ
体温計がなったので取り出して見ると…。
あら、37.6度。
体温計を見ながら固まる私から、三島部長が体温計を奪い取った。
そして体温計を見るなり、大きなため息をついた。
「今風邪薬を出すから、それを飲んで少し寝なさい。それで少しよくなったら、もう帰りなさい。あとで荷物を持ってくるから。」
そう言って棚から風邪薬を出して持ってきた。
でもその手に持っていたのは1シート。
それを私に渡すと、医務室を出ていってしまった。
私は風邪薬を見た。
これだけ渡されても…。
するとすぐに医務室のドアが開き、三島部長が入ってきた。
その手にはペットボトルの水が握りられていた。
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