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「で、サオリ……今日も『彼女』関連かしら?」
優雅にお茶を啜りながらルシエィドが言った。
テーブルの向かいに座するサオリは、注文したサンドイッチを頬張りながら答えた。
「ふぉうほぉう、ふぁのふぃふぉふぉほうふょうひゃふぁいっふぁふぉふぉふぉっへぇ」
「わっかんねぇっつの」
と、的確にツッコミを入れるのは、ルシエィドを護るように立つゼツキである。
普段なら床や壁に居眠りをする彼だが、主人の危険を感じてサオリを睨んでいる。
「そう……そういえば、母さんから連絡入れるように、って連絡があったわ……」
頬に詰め込んだサンドイッチだったものを一気に喉飲み込むと、サオリは目を輝かせながら言った。
「ホントに!?クリちゃんから?情報入ったのかね」
「さぁ……大事な話、とは言っていたわ」
「ん、なんにせよありがとルーシー」
ルシエィドに軽く礼を言うと、サオリは軽い足取りで奥の部屋へと進んでいく。
『機関室』と呼ばれる、コンピュータールームである。
重々しい音で扉は開くと、サオリの目に壁を埋め尽くすモニターが飛び込んできた。
「何時来ても思うけど、圧巻ですなぁ~」
と、笑顔で言うサオリ。
近くにいた作業員がそれを聞いて誇らしげな表情を浮べている。
大して気にせず、サオリは歩を進め中央の巨大モニター前へ。
そこで作業をしていた作業員に「本部と繋いで」というが、戸惑っている。
こちらから本部に繋げるのは、相当緊張するようだ。
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