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「蜜葉の鍵を鍵屋に持って行ってだけど。ずいぶん前から持ってるよ?」
へえ、知らなかったな。
素知らぬ顔でコーヒーを口にしている千尋。
そういやネクタイしてるの見たことないな、と第二ボタンまで外れているシャツを眺める。
あれ、なんか、なんだったかな。
ああ…そうだ、キッパリザックリだよ。なに寛いでんだ俺は。
「おい千尋、合鍵返せ」
左手にマグカップを持ち、右手を差し出した。
千尋は立ち上がり、皿やマグカップを手に台所に向かった。
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