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「……やはりいいな、その目」
熱い眼差しで恋夜を絡めとりながら、高見沢がゆっくりと歩み寄ってきた。
風呂あがりの恋夜は、茶色いカラコンをはずして、生来の青い瞳に戻っていた。
「湖のように深い青……不思議な色だ」
冷たい指を恋夜の顎にかけてすくいあげるように上を向かせ、高見沢は少年の白い美貌を覗きこんだ。
それから、慣れた手つきで恋夜の細い首に鎖のついた首輪を嵌めた。
「来い、恋夜。今日もたっぷり可愛がってやる」
長い睫をかすかに震わせて、恋夜は高見沢を見あげた。
小さく開いた唇も、夢見るような瞳も、高見沢の行為を決して嫌がってはいなかった。
むしろ誘うような……どこか陶然とした、なまめかしい表情を浮かべていた。
「来い、恋夜」
もう一度言って、高見沢は強く鎖を引いた。
「っ!」
首輪がきつく喉に食い込み、恋夜は一瞬息が詰まった。
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