第2章

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碧の顔色が、ますます蒼白になる。 「黒薔薇の王が何を企んでいる……?黒薔薇の城で何をしている……?」 恋夜はちらりと彼を見て、からかうような笑みを浮かべた。 「黒薔薇の城の存在を知っていること自体、碧がクレイジー・ブルーの血を引いてる証拠だよね。一般的には知られてないもん。黒薔薇の城の存在を知っているのは、白薔薇王国でも紅薔薇王国でも枢機卿ぐらいじゃない?黒き薔薇の一族とクレイジー・ブルーの者以外は、黒薔薇の刻印がないと《ブラック・デス・バレー》に入れないしね。黒薔薇の城はいいところだよ。妖樹も大事にしてくれるしさ。碧も来ない?強い者は歓迎されるよ」 「誰が行くかっ!!俺は紅薔薇の聖騎士だ!!」 碧がムキになればなるほど、恋夜はからかいたくなってくる。 「無理しちゃって」 「何っ!?」 「取り引きしない?紅薔薇の聖騎士さん」 口調は揶揄を含んだまま真剣な眼差しになって、恋夜は碧をみつめた。 「取り引きだと……?」 碧は、ありありと不信の色を浮かべた。
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