第2章

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「恋夜が男娼の真似事をしてるって、妖樹様に申しあげました」 「ダンショウ?」 初めて聞く言葉に、恋夜はキョトンと小首をかしげて、無防備に琴音を見あげた。 「男娼も知らないんですか。体を売る男の子のことですよ。恋夜みたいにね」 「っ!」 あまりの侮辱に、恋夜は息を呑み、かすかに唇をわななかせた。 咄嗟には返す言葉が出てこない。 「恋夜は毎晩、あの男に抱かれているのでしょう?いろんな方法で痛ぶられた後でね。恋夜にそんな趣味があるなんて知りませんでしたよ。いやらしい子ですね、恋夜は」 意地悪く細めた目で、琴音は恋夜を見降ろした。 「違う!!僕はそんなんじゃない!!僕……僕、体を売ってなんか……!」 細い肩を震わせて、恋夜はやっとのことで声を絞り出した。 自分がそんな汚れた人間だなんて、妖樹に思われたくなかった。
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