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――NY
ジョン・F・ケネディ空港で、可愛は唇を噛みしめ、目に涙を浮かべていた。
目の前には身長2メートルはあるだろう傭兵を思わせる巨体の黒人男性・マークがポロポロと涙を流していた。
「泣かないで、マーク。
私もつらくなっちゃうじゃない」
そう言い目をギュッと閉じて、ボロボロと涙を流した可愛に、マークはグッと息を詰まらせ掌で目を擦った。
「可愛こそ泣いちゃ駄目だよ。
泣かずに笑顔でお別れしようって言ったのは可愛じゃないか」
「だ……だって、マークが泣くから」
可愛はヒックと嗚咽を漏らした。
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