第八章 『告  白』

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「なるほどな。 それで『可愛に世話になった』って言ってたわけだ。 何かお返しをしたいと思わせるくらい、可愛はあの子の為にがんばったんだな」 「私ってば、リオン君が自然な笑顔を見せてくれるたびに、嬉しくて号泣しててね。 リオン君はわけがわからなかったみたいで、『変な人ですね』っていつも言われてて……」 「相変わらず可愛は人のことに一生懸命で……」 樹利は呆れつつも感心したように呟き、可愛の頭を包むように撫でた。 「結果、人を癒すよなぁ……」 その言葉に、可愛は小さく笑い、樹利の腕にもたれた。
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