第八章 『告  白』

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――― ――――― ―――――――― 翌朝二人は街のカフェで朝食を済ませ、その後、ミケランジェロ広場に向かった。 ローランに問い合わせ、ミシェルの撮影がここで行われていることを聞いた為だった。 「写真集の撮影でもミケランジェロ広場に行ったよね。 あそこからの景色、とっても素敵だったよね」 明るくそう言って軽い足取りで歩く可愛に、樹利は笑みを浮かべて頷いた。 「ああ。でも、今回は本当にバタバタだったよな」 「うん、いつかゆっくり観光に来たいね」 やがて広場に着くと、ミシェルがスタッフと共に撮影前で待機している様子が目に入り、そのすぐ側にはいつものようにパリスの姿があった。
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