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そうして、待ち合わせの公園に行くと、すでにスタッフやリオンの姿があった。
「ごめんなさい、皆さん、待ちました?」
可愛が駆け寄ると、皆は「大丈夫、時間通りよ」と声を揃えた。
「可愛さん、お疲れさまです」
とリオンは笑顔でそう告げたあと、可愛の顔を見て眉をひそめた。
「……可愛さん、心なしか瞼が腫れてませんか?
離れるのが寂しくて、また泣いたんじゃないですか?」
「や……その」
その言葉に赤面し俯くと、樹利がニッと笑みを見せた。
「どちらかというと、可愛より俺の方が泣いたな」
リオンは、またまたそんな冗談を……と樹利を見上げ、目が充血気味であることに気付き、ギョッとして目を開いた。
「えっ?本当に泣いたんですか?」
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