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「うあああっ!」
深夜、充は勢いよくベッドから起き上がる。
息切れを起こしており、全身汗だらけになっていた。
…………夢?
にしても何だったんだよ……。
何で父さんが……?
充の呼吸はまだ荒い。
何でいきなりあんな夢を……?
充は夢を見て、嫌な予感しか感じられなかった。
するとその時だった。
「ん……んん……」
「!」
突然の隣からの声に充は振り向く。
そこには、自分の方に顔を向けて気持ち良さそうに眠っている流香の姿があった。
「流香……」
充は彼女の名を呟く。
どうやらさっきのは流香の寝言のようだ。
「…………」
充は優しく微笑みながら、眠っている流香の頬をゆっくりと優しく撫で始める。
「んん……」
気のせいだろうか、流香が更に気持ち良さそうに微笑み出した。
「……本当に気持ち良さそうに寝てるよ……どんな夢見てるんだろうな……」
充は流香を見て呟く。
何だか癒された様な気がした。
気持ち良さそうに眠っている彼女の顔を見てると、さっきまでの不安が嘘のように段々消えていく。
しまいには……また眠たくなってきた。
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