第1話 1年後

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「…………」 気付いた時には、既に充は流香の方を向いて深い眠りについていた。 ★ 朝。 「…………」 窓から大量の光が差し込む中、充は静かに眠っていた。 しかし、静かに眠れるのもこれで終了。 「ミツー、朝だよ?そろそろ起きよ?」 「ん……んん……」 突然の声に充はゆっくりと目を開ける。 そこにはエプロン姿の流香が立っていた。 「おはよう」 流香は笑顔で充に挨拶をする。 「……ああ……おはよう……」 充は返すと、あくびをする。 「朝ご飯もう出来てるから、着替えたらすぐに食べてね」 流香はそう言うと、充がさっきまで眠っていた寝室を後にした。 「ああ……眠い……」 1人だけになった充はぼそりと呟くと、スーツに着替え始める。 尾崎充、24歳。 流香と付き合い始めた後、すぐに自分の思いを全て告白してプロポーズ。 彼女も笑顔で頷き、以後2人は入籍した。 今では会社に勤めており、我が家の大黒柱だ。 「…………」 充はネクタイを締めながら、ふと時計を見る。 時刻は丁度8時を指していた。 8時……!? 充は時計を見た後、すぐに居間へと向かう。 居間では流香がテーブルに料理を並べていた。
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