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「流香ぁーっ!」
「……?ミツ、そんなに慌ててどうしたの?」
「8時!今時計8時指してる!」
慌てているせいか、充はあまりろれつが回っていない。
「うん、それがどうかした?いつも8時半に出るよね?」
「いやいや!今回は8時半から会議があってそれに出なきゃいけないんだよ!」
「…………嘘」
充の話を聞いて、流香は大変な事態という事に気が付いた。
「えぇーっ!何で言ってくれなかったの!」
「寝る前にちゃんと言ったよ!とにかく早く出ないと間に合わない!」
充は大慌てでカバンなどを取ると、玄関へ向かう。
「行ってきます!」
「待って!」
「?」
しかし、外へ出ようとする充を流香は止めた。
慌てながらも充は振り向くと、流香はエプロンを脱いでいた。
そしてどんどんある動物に変化していく。
流香はハヤブサに変身した。
「乗って!これだったら間に合う!」
「い、良いのか?」
「緊急事態だもん。それに私が原因だし……だから早く乗って!」
「お、おう!」
流香の言葉通り、充は彼女の背中に乗る。
乗った事を確認すると、流香は大空に向かって飛び始めた。
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