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第2話 国の事を思うのなら
国際警察本部。
そこにある会議室では、複数の上層部を相手に1人の青年が意見を述べていた。
「……以上により、私は新たなネイチャーズの加入を強く希望します」
青年の言葉に、上層部達は顎に手を当てて考え始める。
しかし、1人だけ彼の意見に反対する者がいた。
「長官、私は反対です。1人をネイチャーズにするのに、莫大な費用がかかる。ただでさえ日本は借金大国だ。これ以上借金を作ってしまったら、国民の信頼にも関わる事になりますよ……!」
その男の意見を聞いて、また1人の男が呟く。
「……しかし、そのネイチャーズのおかげで日本の犯罪率が8割低下したのも事実だ……。出来るだけ全国にネイチャーズを配属させて、犯罪を完全に消し去る方が国の為になるのかもしれない……」
その後、青年はその男の言葉に続くように、反対の男に言う。
「それにご安心ください。確かに、最初はネイチャーズを生み出すのに莫大な費用がかかってしまった。でもそれは長年の研究があったからです。しかも今は科学技術も進んで、手軽とまではいきませんが、昔よりも費用は全然かかりません。本当に国の事を思うのなら、1人でもネイチャーズを増やして、犯罪をなくす事だと私は思います」
「……国の事を思うのなら……1人でもネイチャーズを増やす……だと……?」
すると男が言った後、勢いよく椅子から立ち上がり、青年を睨み付ける。
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