働かざる者食うべからず

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「じゃあ私は先に帰る。淳、晩御飯は私が用意しておくから真っ直ぐ帰ってこい」 綺麗な黒髪を靡かせて 威風堂々と事務所をあとにする由岐 可愛いや綺麗より格好いいのパラメータが高い彼女は今や学校中の女子の憧れの的 上履きではなく土足の学校故に下駄箱に手紙イベントは発生しないが 机にラブレターイベントは日常茶飯事 その量にうんざりした由岐が 「私は慎ましやかな人間が好きだ」 とあからさまな言葉をオレとの会話(オレ以外と会話しているエンカウント率は限りなくゼロ)であからさまに発した それからは手紙こそなくなりはすれ 熱い視線が彼女を付きまとう日々だ そしてオレに剃刀いり封筒が贈られてくる日々も続いている
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