3046人が本棚に入れています
本棚に追加
「買いかぶりすぎですよ。アシリアさんを満足させる力はありません。由岐のほうが強いですからそちらに期待してください」
「あぁジュン。あまりアシリアを怒らせないほうが」
あくまでのらりくらりと逃げようとするオレに旦那がこそっと注意
それは重々承知していますですよ旦那
アシリアさんからガンガン闘気がとんできてますからね
「ではオレもこれで、帰りが遅いと由岐に叱られますから」
手際よく自品を鞄に詰め込み
大事にならないよう戦略的撤退をはかる
ちゃちゃっと机を片付けてドアにむかう
紙越しに乾いた木の軋む音をたてつつ
旦那がアシリアさんに気を張っている横をぬけ
いざノブをとる
「―――アスマラの街で魔獣の被害が多発しているそうだ。他のハンターは手がまわらないらしい。行って解決してこい」
「了解です。期限は」
「四日だ」
「人使い荒すぎでしょう」
「いいから黙って働け」
「了解しました」
最初のコメントを投稿しよう!