働かざる者食うべからず

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すっかり日が傾き 通りを蜂蜜色の陽射しが差し込み黄金の景色を作りだす 魔法があるとはいえやはり夜は闇に近い 元の世界と比べればそうとう早々と店じまいをする住民達はこの時間が最後の稼ぎ時 晩御飯の食材を買いに来る主婦連中や 次の街に行くための必要物資を補充しにくる行商人 その日に売らなければならない食材や食品を扱う店は売れ残しをなくすためにタイムサービスを始め なんとか客を引き込もうと躍起になる この時間がオレはとても気に入っている 活気ある風景は見ているだけで力になるし なにより景色がいい 黄金の路に賑わう人々 オレみたいな日陰者には眩しすぎる世界だった
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