働かざる者食うべからず

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「これは夢だな」 たまにですが夢を夢と感知することがあります その時の私は観客のような立場で夢を眺めます それは時に第三者だったり主人公だったりとまちまちですが とにかくいまは夢の中です 辺り一面に拡がる同胞と呼んでいた魔の者達 それらは皆倒れ伏していて 躰から紅い鮮血を出して動かない オレ自身が血塗れで ねっとり絡みついた紅で染まった全身 ただの服できていたものだから血が染み込み乾いて動きにくい そんなオレの隣で死んでいるのは 側近だった悪魔の男 翼を撃ち抜かれ全身に矢が刺さり 最後に助けを求めてオレに手を伸ばして絶命した 口煩い友
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