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由岐のいる方角からこの世のものとは思えない咆哮が聞こえてきました
私の中で警鐘が鳴り響きます
赤信号赤信号
嫌な予感しかしませんよ
それになにやら妖精さんのほうから激しい息づかいと
湿った生暖かい空気が頬を撫でます
そういえば先ほど自分で説明していましたが
獣の中にはあの手この手で罠に嵌め
獲物を捉える連中がいます
いやですね
私ったらあんな愛くるしい妖精さんが罠だなんて
なにやら向こうからなにかを殴った音やら水が吹き出た音やらが聴こえますが
幻聴です
恐らく疲れているのでしょう
これはいち早くもふらなければいけませんね
早く視界を戻しましょう
「ハァッハァッハァッ」
顔がまるで貝のように裂けた化物が三匹こちらをみていました
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