働かざる者食うべからず

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「さて、すいませんが誰か代わりに依頼についてお話できませんか。諸事情ありまして早急に事を片付けたいのですが」 デっさんの未来に興味はない 由岐は常に冷静だから殺すことも重傷を負わせることもしないだろう 手近にいた職員に声をかける 職員はまるでこの世の終わりが到来したみたいに怯えている む? もしかしてオレも同類にみられてる? 失敬な話だ オレは見境なく暴力はふるわない 必要最低限で生きられるならそれで満足する生き物なんだ 視線を固定し呼ぶ 職員は震える体をなんとかこちらまで運び おずおずとオレを見る なるほどとりあえずここは和ませるために笑顔だ …………余計に怯えだした
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