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「…はい…?あ、の。名字ですよ?」
あは…と、少し笑う。
「…んー?なんでもいーじゃん?
そっちは?」ニコー
彼は笑顔を絶やさない。
けど、目が全然笑っていない。
「…松宮…真理亜。真理亜です。」
―…真理亜ー。真理亜。
下の名前を言われた事のある
人は…親しか記憶にない。
「…松宮…真理亜?真理亜…か。
へー。いい名前だなっ!!」ニヘー
イイナマエ…?イイナマエ…。
「…えっ!?ここここんな私の名前がですかっ!?」
「…うん。」
真面目な顔で黒は見つめてくる。
トクン…
トクン…
聞いた事の無いような、いや、
聞いた事が全く無いような振動。
何か私の中の歯車が動き出した
ような気がする。
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