クロ…クロ。

2/2
前へ
/6ページ
次へ
「…はい…?あ、の。名字ですよ?」 あは…と、少し笑う。 「…んー?なんでもいーじゃん? そっちは?」ニコー 彼は笑顔を絶やさない。 けど、目が全然笑っていない。 「…松宮…真理亜。真理亜です。」 ―…真理亜ー。真理亜。 下の名前を言われた事のある 人は…親しか記憶にない。 「…松宮…真理亜?真理亜…か。 へー。いい名前だなっ!!」ニヘー イイナマエ…?イイナマエ…。 「…えっ!?ここここんな私の名前がですかっ!?」 「…うん。」 真面目な顔で黒は見つめてくる。 トクン… トクン… 聞いた事の無いような、いや、 聞いた事が全く無いような振動。 何か私の中の歯車が動き出した ような気がする。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加