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体が反応する逃げろと!
だが、かなしばりにあって動けない!!
クソ死んでたまるか!
俺は生きてやる!
俺には夢があるんだ!
こんな事で死んでたまるか!
悪霊よ……この場から去れ!!
『ぐぁ……』
俺の首を何かが触っている……確かな重量感がある……。
寒気とは違う感覚だが、微妙に暖かくて少し痛みを伴う。
【ピシピシ! パキパキ! バギィ!】
また寒気が襲って来た。
そしてその寒気を暖かい感覚が拭い去ってくれる。
そうか……この温もりは、俺の守護霊が後ろから、手をさしのべてくれているんだな。
【ビシ! パキィ!】
まだラップ音が鳴り止まない……。
ドアの前に凄まじいプレッシャーを感じるが、まだ部屋に入って来られないようだ。
【ドンドンドンドン!】
物凄い勢いでドアを叩いている……。
邪悪な者がいる! 開ければ死ぬ!
怖い! 誰か助けて!
声が出ないのに必死に叫んだ。
背中に手を当ててくれている感覚も、より強くなった。
[チュンチュン!]
小鳥の鳴き声が聞こえる……朝が来たんだ。
【ドンドン!! ズルズル……】
どうやら、諦めて帰ってくれたようだ……。
守護霊に感謝しなくては。体が動く……慌てて、全身の鳥肌を触って取りのぞいた。
いつも触ると鳥肌が消えるんだ。
俺は背中を触ってみた……。
『うわぁ!』
背中が水をかけられた様に大量の汗で濡れていた。
充は朝日を全身に浴び大きく伸びをした。
全身の筋肉がほぐれる感覚で少し楽になった様子だ。
だが、その端正で整った顔に大きなクマが出来ていた。
それだけ強い精神的苦痛が肉体にまで表れているのだろう。
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