第2話 恐怖への序曲

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 20人が殺されているのか。 その中に、知り合いが入っていないといいが……。 120人のモバ友の中で皆が無事な保障は無い。 でも日記に書けば、不安にさせてしまうから伏せていたんだ。 『随分詳しいな。何人失踪したのか知っているのか?』 【今で、俺が生きてた頃で20人だ。死んでから分かったんだが、過去は200人死んでるらしい。でも、俺を殺した奴は別の幽霊。何で俺が殺されたのかわからない。見ろよ。首を2回転されたんだぞ?】 変態中年は、首をぐるぐると回し始めた。スゲー痛そう。 『だから、そんなに首が回るんだな。霊は何か言って無かったか?』  オッサンの出会い房は、悩んでしまった。 早く言えよ! 【確か……よくも私を汚したわね!って言っていきなり首をグルグル回したんだ。変態女の癖に】 出たな……厨房得意な思い込み。 変態はお前の方だろ。 しかし、女の子の霊だと? 子供の霊とは、違う様だな。 複数いると言う事か……。 まだ、深く調べる必要がありそうだ。  その前にこの、迷惑な勘違いの変態出会い厨房を何とかしないと。 これだけ話をしても、同情どころか、軽蔑の感情しか浮かんで来ない。 俺がどんな気持でモバの利用規約を守っていると思っているんだ。 俺だって、会いたいモバ友がいるのに。 カノンさん、もしくはユッキでも可。 林檎ちゃんは可愛いけど、イケメンの女たらしに夢中らしい。 軟弱野郎に惚れるなんてバカだ。 女なら、高校球児に惚れるべきだろ。
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