第2話 恐怖への序曲

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 もう話す事も、なさそうだ。 早く来い菊正宗!! と言うか、このまま聞くとキレてしまいそうだ!! 『アンタは、モバでモテたのか?』 【モバでは、モテないけど、それは見る目が無いんだよ! 出会い系ではモテモテだったんだよ!】 痛い頭の持ち主だな。 どうせ、金に釣られた人だろ? 殺されたのも自業自得だ。 『他に失踪事件で知っている事は無いのか?』 【相談して来た女がいて、2時間も相談に乗ってやったのに、直メしてくれなかったから、暴言吐いたら返事来なくなった位だな】  しっかりと騒ぎに乗っかっているみたいだな。 こんな腐れ野郎でも、役には立ったか。 しかし、発言も考えも幼稚だな。 底が浅い感じを受けるこんな大人がいるから、社会が乱れるんだ! 「充~何処だ~!?」 【貴様~! 仲間を呼んだな!? その体を乗っ取ってやる~!】 厨房親父が、突進して来た。 ギリギリで避けたついでに、ドアを空けてやる!! 【何で動けるんだよ~!! 怖くないのか!?】 知らない時には怖かったけど、お前の幼稚な思考回路に恐る奴は、いないだろう!! 『菊正~! 刀をくれ~!』 俺は、坂本龍馬ばりの台詞を吐いた。 かっけえかも。龍馬は、人を殺すのが怖くて真剣勝負はしなかった。 でも、俺の相手は幽霊。 しかも、変態。何も怖がる事はない。 何故なら、既に死んでるのだから。
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