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指が震えて……見れない……丁度首が後ろに回っていて、助かったな……怨体にバレずに、携帯がイジられる。
お別れだけでも……言わ……ないと。
【誰からデンワ? いい度胸ね……デモ見てミタイわ】
そう怨体が言うと、携帯を俺から取り上げた。
やめろ……俺の携帯返せ……返してくれ!
返してくれる筈もないが。
《キャー!? 携帯が勝手に空に浮いてる!》
野次馬の叫びを聞くと首の神経が酷く痛んだ……黙ってくれ。
どうせ……見ているだけだろう?
ぐう! 首を前に戻そうとしたら、既に首が回らなくなっていた。
もう助からない。
その時、肩に寒気を感じた。
【送って貰ったバトンをやったのですが、ノーコメントは悲しいですね。ダッテサ返信はどうする? 私がカワリに打ってアゲル!】
首も回らない俺に他に選択肢は無かった。
俺を殺した奴から、お別れのメールを送って貰うのは、嫌だけど仕方ない。
誰かに代わりに……この事件を解決して貰う為にはこのままでは、いけないけど。
俺は無力にも、ここで死ぬ。
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