第3話 恐怖の感染

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 また寒気がして来た。 嫌だな……前は塩のお風呂に入ったら、寒気が消えたのに。 充のアホ~!! 【……ミツル……聞いた事がある】  私の目の前に突然誰かが現れた。 さっきの悪霊とは違うようだ。 夢に出て来た、かっこいいお兄さんが、私の部屋に来てくれた! 寒気も消えた……不思議だ。 とても落ち着く……こんな幽霊なら毎日一緒にいてほしいな。 でも、寿命が縮まるって聞いたなぁ。 残念だけど、それも叶わぬ夢でしたね……。 ガッカリだよ~! 充君が好きな言葉だから移ってしまった。 心霊現象も移すし……やはり責任を!! くふふ……。 【ミツル……充…………どこで聞いたんだろう?】  幽霊さんは、頭を抱えて悩んでしまった。 悩む姿も素敵だわ! アニメのキャラみたい! でも、一番好きなキャラでは無いのですが……まあ、渋くて素敵だからいいや! 【後ろに何かがいるよ!? こっちに来るんだ!!】 キャ! 叫ぶと私の大好きなキャラの声に!? 叫ぶと何故に高くなるの!? 疑問に思いつつも、速攻で飛び付く勢いで彼の元に行った。 抱きつこうとしたら、体をすり抜けてしまったけど……。 ガッカリだよ~!! 【その男は誰だ!? 浮気か!? 許さない!!】 「浮気もなにも、貴方の目は好みのタイプじゃありませんし、貴方と付き合ってもいません!」 【君には俺が必要なんだよ! 俺が君を一番幸せに出来るんだ!】 霊のストーカーだ~! 生きている時も思い込みが激しかったのね。 こう言う人は嫌い。 目がずるいもの!! 私はジャーニズ系のお兄さんの後ろに隠れてすっかり強気になっていた。
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