第3話 恐怖の感染

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 しかし、幽霊でしかも変態とは……たちが悪いなぁー。 さすがに私でも無理です。 助けてお兄さん。 ヒーローみたいに! 【この人が嫌がっているのがわからないのか? 出て行けよ!】 「そうよ! 出て行ってよ。気持悪い!!」  本当に気持悪い顔……アニメでも悪役ね……お金持ちのボンボンって所ですかなぁ。 【何で俺をバカにするんだ~! 成績優秀で顔も、そっちの男よりもいいのに……わかった~! 照れているんだね?】 ……うわ~! 頭が痛い人だわ。 自分がカッコイイと思っているの? 確かに普通に整った顔をしているけど、目が爬虫類の様に気持悪い……。 「うえ~!!」 思わず吐き気が……キモすぎです。 【吐く程キモイんだって早く帰ったら?】 そうだ! もっと言って下さいませ~! 【ウアア~!】 うわ! キレた……更に嫌な顔になってしまった。 今までも、顔を作っていたのね……。 これが本性……。 カッコイイお兄さんがストーカーの幽霊を押さえてくれた。 【大変だ。こんなザコとは段違いの霊が、俺達の気配に気がついた。霊は引かれ合うんだ。早く逃げろ!!】 「は……はい!」 私は、家から全速力で逃げ出した。 体から、鳥肌が一気に立ち上がった! 寒い! 誰か助けて! でも、誰もいない……カッコイイお兄さんも守ってくれない。 私はお寺に向かって走り出した。 時刻は2時ジャスト。 後ろを振り返ると、家の前に黒いモヤがいた。 塩のお陰で家に入れないのか、二回の窓に向かった。 私だけ逃げてもいいの!? でも私は無力だ。 お坊さんしか!! 助けられない!! 待っててお兄さん!!
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